【筋少と私】

小学校3〜4年の頃だったと思います。
なんかの雑誌(だと思う)で、「元祖 高木ブー伝説」の詩を読んだのが
筋少を知ったきっかけです。

一般的には、コミックバンドのような扱いを受けていますが
詩を読んだ第一印象は「なんて悲しい詩なんだ!」でした。
当時からひねくれていた私は、ストレートな応援ソングや
失恋ソングに拒否反応を示す嫌な子供だったんですが、
ありえないぐらいの悲しさや嫌世感、自己嫌悪っぷりを
「コミカル」というベールに包んだオーケンの詩は
素直に読む事ができたんです。
それからは、詩を読む機会があれば暗記する程読むといった状態でした。

「もっとこの人の詩を読みたい!」
そんな衝動にかられ、「サーカス団パノラマ島へ帰る」を購入。
この詩が曲に乗ったらどんな感じになるんだ?という興味もありました。

そして「サーカス団」の完成度に感銘を受け、それ以前に出ていた音源を入手。
今考えると、小学生のうちから筋少に染まるのは精神衛生上非常によろしくないと思うんですが
当時の私は見事に染まり上がってしまいました。

ただ、上にも書いた通り筋少ってのはどうしてもコミックバンドと思われがちなんですよね。
「筋少?ああ、あのおもしろい歌歌ってる人達でしょ?」
という反応が嫌だったので、筋少が好きだという事はひた隠しにしてました。
詩の深さや、曲の完成度、演奏のクオリティの高さについて説明するのが面倒だったからです。
説明してもわかってもらえない事も多かったし。

まぁ「筋少はコミックバンドではない」というのは私の主観なので、
コミックバンドとして筋少を好きだという人と対立するつもりはないです。
筋少ファンの悪い癖は「自分が誰よりも筋少を理解している」と思っている所で、
私も昔はそんな感じだったんですが、なんか今は「それぞれの聴き方があるよね〜」
と流せる大人になりました(笑)

「コミカルという紗幕の向こう側にある世界」が好きという人に出会うと
すっごく嬉しいですけどね。

ちなみに、筋少(オーケンの詩)には初期・中期・後期と違った特徴があり、
それぞれの期間に固執しているファンの方が結構多いようなんですが、
私は全部通して好きです。
活動凍結前も凍結後も、新旧織り交ぜて聞いてました。
今も同じです。
この先、ヨイヨイの老人になっても多分聴いてるんだろうなぁと思うバンドが筋少です。

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